いまここにあるもの

カメラとか自転車とかアニメとか映画なんかが好きなオタクが管理する闇鍋ブログです。調子が悪いと文章が破綻します。旧ブログはこちらに移管しました→https://otaku4160.hatenablog.com

『ザ・コンチネンタル: ジョン・ウィックの世界から』(全3話)を観た話。

キアヌ・リーヴスが完全復活を遂げた人気シリーズであり、最新作の第4弾が配給会社の体たらくで世界各国(戦争を仕掛けて風当たりの強いロシアですら公開済み!!)から半年遅れでようやく日本公開された『ジョン・ウィック』が、お定まりの「○○バース」とかいう人気タイトルに乗っかって荒稼ぎしようというハリウッドに蔓延る病に掛かって制作されアマプラ独占配信の『ザ・コンチネンタル』全3話を観た私です。

本編で印象的なコンチネンタルホテルの支配人ウィンストンと、コンシェルジュであるシャロンの馴れ初め…などという生易しい話ではなく、メル・ギブソン演じる独裁者のような前オーナーからどのようにその地位を奪い取ったかという血生臭い物語。

銃器のソムリエとか防弾着のテーラーといったマンガ的な要素が多い本編と違い、1970年代のニューヨークを舞台にしたギャング映画スタイルの成り上がり劇なので正直作風はかなり違う。

ショーランナーはジョニー・デップの『フロム・ヘル』や、デンゼル・ワシントンの『ザ・ウォーカー』のヒューズ兄弟の兄貴の方が担当していたりするので映像センスは申し分ないし、アクションが売りのシリーズなのでその辺りはきちんと魅せてくれる。

特に1話アバンの階段での大立ち回りはカメラワーク含めキレッキレで凄いの一言。
真面目に「ジョン・ウィックと張り合えるんじゃね?」と思うくらい強いのだが、何故かその後はナーフされて話を進める為に途中退場させられる怪…。

最終話にもサラサラヘアーと軟体の濃過ぎる殺し屋コンビとの大掛かりなファイトシーンが用意されているのだけれど、前記のシーンや映画本編の衝撃を超えて来なかったのは残念。

「復讐」というテーマ性などリンクする部分があるとは言え、やはりシリーズの顔であるキアヌ・リーヴスが不在だと物足りなさを感じてしまうのは事実。
一番ネームバリューがあるメル・ギブソンも怒鳴り散らして直ぐ相手をぶっ殺すテンプレ暴君演技で目新しさは無く、ぶっちゃけ「ジョン・ウィック」と付いてなければ有象無象のギャング物に埋もれて終わっていたと感じるのも事実。

ジョン・ウィック』のスピンオフとしてはレン・ワイズマン監督×アナ・デ・アルマス主演の映画『バレリーナ(原題)』が控えているが、元々は別作品として書かれた脚本を無理矢理くっ付けた典型的な「○○バース」商法。

一応こっちにはキアヌを含む本編メンバーも多数出るそうだが、どうなる事やら…。