いまここにあるもの

カメラとか自転車とかアニメとか映画なんかが好きなオタクが管理する闇鍋ブログです。調子が悪いと文章が破綻します。旧ブログはこちらに移管しました→https://otaku4160.hatenablog.com

『ゴジラxコング 新たなる帝国』(2024年) -★☆☆☆☆-

ポスター画像

不入りで打ち切りが確定していた「モンスターバース」を前作『ゴジラvsコング』で大復活させたアダム・ウィンガード監督がその功績を認められシリーズで初めて続投した『ゴジラxコング 新たなる帝国』を観る。

物語は前作の共闘を経て地上世界と地下世界で不可侵条約を結んだゴジラとコングが、新たな脅威を前に再び力を合わせることを余儀なくされるというもの。

予告映像や監督インタビューから昭和シリーズ後期のバカバカしい作風になっていることは容易に想像できたが、それでも余りに知能指数が低い描写の連続に私は頭が痛くなってしまった。
なまじ『ゴジラ-1.0』直後なので知識のない観客は温度差で風邪をひきそうになること請け合い。

海外みたく映画館でリアクションしながら観れば楽しいのかもだけど、日本式の静まり返った劇場内で大人が雁首揃えて正視するのは苦行以外の何物でもない。

人間パートは最早アイキャッチ
怪獣はディズニー映画のようにボディランゲージでコミュニケーションを取るが、ここまでやるなら『ゴジラガイガン』みたく「吹き出し」を付ければ良かったし、何なら人間じゃなくて怪獣の吹き替え版を『ビーストウォーズ』みたいな声優無法地帯で制作した方が面白かったのでは?。
(アニメで『ちびゴジラ』やってんだからいいやろ)

モンスターバースの中では一番低予算との事だが、それでも1億3,500万ドル掛かっており、それで『ゴジラの息子』レベルの話をやるのだからハリウッドの連中は相当イカれてるし、その十数分の一の予算で『ゴジラ-1.0』を作り上げた山崎貴監督を改めて称賛したくなったのは私だけでは無いはず。
(作風の違いや色眼鏡抜きにしてアクションシーンのクオリティやインパクトなど全ての面で勝っていると私は断言する)

まぁこういうバカバカしいところもまたゴジラ映画の一面であり、あとはもう好き嫌いの問題なのだけど「シリアスな日本版」と「怪獣プロレスの米国版」がこれだけ短期間で連続公開されるのは「ゴジラ生誕70周年」に相応しいお祭り騒ぎであることは間違いなく、今後も双方向から盛り上がってくれればなと思います。