いまここにあるもの

カメラとか自転車とかアニメとか映画なんかが好きなオタクが管理する闇鍋ブログです。調子が悪いと文章が破綻します。旧ブログはこちらに移管しました→https://otaku4160.hatenablog.com

『グランツーリスモ』(2023年) -★★★★☆-

先日まで行われた日本GPに合わせてか、日本生まれの人気ゲーム『グランツーリスモ』の実写版がアマプラに加わったので鑑賞。

レース自体を楽しむ他ゲームと違い、実際の車の挙動を限りなく再現したシミュレーション要素の強い原作を実写化すると聞いた時は「地味じゃね?」と思ったが、蓋を開けてみれば『グランツーリスモ』のレコードホルダーが本物のレーサーになるまでの実話をベースにしたドラマと聞いて納得。

※ちなみに設定が「陸のトップガン」としてバズった日本映画『ALIVEHOON アライブフーン』とどっ被りなのだが、あちらの元ネタも同じだったりするのだろうか?。

話の展開としては一般家庭に育った冴えない青年が夢を掴むまでのシンデレラストーリーであり、実力主義の世界に転がり込んだゲーマーのもやしっ子が周囲の反感を買いながらも、丹下段平味のある鬼コーチと二人三脚で勝利を勝ち取る往年のスポコンムーブ。

登場人物や出来事など映画的な脚色がかなり加わっているにも関わらず「実話」と殊更にアピールするプロモーションは誤解を招きそうでどうかと思うが、あの『第9地区』のニール・ブロムカンプ監督が得意のSF要素や人体破壊描写を完全封印し「こういうのも撮れるんだぞ!」と現代劇で新境地を魅せてくれるたのが映画ファン的にポイント高し。

王道であるが故に意外性はないが「こういうのでいいんだよ」を地で行く、友情・努力・勝利でスカッとできる胸熱な一作でした。