いまここにあるもの

カメラとか自転車とかアニメとか映画なんかが好きなオタクが管理する闇鍋ブログです。調子が悪いと文章が破綻します。旧ブログはこちらに移管しました→https://otaku4160.hatenablog.com

『ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー』(2023年) -★★★☆☆-

意識高い系の批評家連中には酷評されたが、観客には大ウケで世界中メガトンヒットを記録した『ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー』がアマプラに加わったので観る。

映画は徹頭徹尾、観客を楽しませる事に特化しており、お子様も安心して楽しめる王道の冒険活劇に原作ゲームのさまざまな「要素」を散りばめた、ワクワクの詰まったおもちゃ箱みたいな仕上がり。

確かに「毒にも薬にもならない」という意見には同意するが、私に言わせれば『マリオ』の映画に崇高な何かを求める方がナンセンス。
まぁシリーズが続けば映画の『クレヨンしんちゃん』みたく、子供向けと見せかけて大人を泣かせる深いテーマ性を内包した作品も出てくるかもしれないが、初手でそれをやる必要はないよね?。

ピーチ姫よりルイージの方がか弱くヒロインムーブしているのに若干のボリコレ予防線を感じなくもないが「マリオとピーチ姫のロマンス」より「マリオとルイージの兄弟の絆」をテーマに据えた結果だと解釈すれば必然性はあるし、「永遠の二番手」と揶揄されたルイージがマリオと肩を並べて大スクリーンで活躍するクライマックスは胸が熱くなること請け合い。

ちなみにタレント汚染されるのが常のこの手の映画にしては珍しく吹き替え版もプロの声優さんで固められており、宮野マリオ・畠中ルイージ・三宅クッパなど解釈一致過ぎて度肝を抜かれたし、日本語版の脚本は宮本茂さんが直々に監修していたりと本当に素晴らしい出来でした。
(話題作りに素人を起用して全てを台無しにする他の配給会社はこの姿勢を見習え!)