いまここにあるもの

カメラとか自転車とかアニメとか映画なんかが好きなオタクが管理する闇鍋ブログです。調子が悪いと文章が破綻します。旧ブログはこちらに移管しました→https://otaku4160.hatenablog.com

『ミッドウェイ』(2019年) -★★☆☆☆-

地球を何度も破壊したディザスター映画のマエストロことローランド・エメリッヒミッドウェー海戦を題材に大真面目に製作した戦争映画『ミッドウェイ』を観る。

エンタメ重視のトンデモ映画で知られるエメリッヒ監督作でありながら、史実と異なる間違いだらけの描写で問題となったマイケル・ベイの『パールハーバー』なんかと比べマトモと評価される一方、戦争というシリアスな題材が仇となり興行的には奮わなかったこの作品。

真珠湾攻撃に至るまでの日本側の内情をそれとなく盛り込んだり、戦争に邁進する祖国を憂う山本五十六の聡明さなど、クリント・イーストウッドの「硫黄島2部作」同様、中立的な立場で描こうという意気込みは感じられるものの、主軸はあくまで米国視点であり、そこで描かれるドラマは総じて弱い。
せっかく演技のできる日米豪華俳優を集めたのだから、国を想う双方の軍人の心情と共に情報戦を含む駆け引きをもっと丁寧に描いても良かったのではないか?。

ハイライトの戦闘シーンにしても3Dフォーマットを意識する余り手前に何かが飛んでくる構図を乱用し過ぎてワンパターンになっており、映像も本物志向の『ダンケルク』や『トップガン マーヴェリック』などと比べCG臭がきつ過ぎて絵面がほぼゲームなのも残念でした。