近年は『銃夢』や『スター・ウォーズ』など原作物が続いたロバート・ロドリゲスが原案・脚本・監督を務めたオリジナル作品『ドミノ』を観る。
ベン・アフレック演じる娘を誘拐された記憶喪失の刑事が事件の真相を知るため、人を自在に操る謎の男を追う匂わせまくりなこの作品。
ウィリアム・フィクトナーの役柄が『ドライブ・アングリー3D』と被ってたり、空間が歪んで街が折り畳まれるシーンがまんま『インセプション』だったりと、オタクなロドリゲスの事だから全て意図的にやっていて、何か凄い仕掛けがあるのだろうとワクワクしていたのに、『キャビン』のような映画ファンを驚かせる展開もないまま、尻すぼみで盛り上がりのない「世にも奇妙な物語」的結末を迎え心の底からガッカリした。
そもそも予告などで「どんでん返し」を強調し過ぎだし、ノーランっぽい雰囲気出しておいて早々に「催眠」とか「仮想世界」とかいう「なんでもあり」な設定をぶち込んでくるもんだから興醒め。
原作に依存しないロドリゲス渾身のオリジナル作品との触れ込みだったが、鳴かず飛ばずだったのも納得の微妙な作品でした。