自身の黒歴史である「ウェポンX」と「過去のライアン・レイノルズ」に鉛玉をぶち込み葬ったデッドプールが、散々ネタにしたウルヴァリンことヒュー・ジャックマンと夢の競演を果たし、ポリコレ媚びで没落し続けるディズニーを救うかもしれない超話題作『デッドプール&ウルヴァリン』が世界で一番アメコミが当たらない日本で最速一般公開されたので鑑賞。
当方MCUは『アベンジャーズ』を最後に離れてしまい「X-MENシリーズ」に関しても『ファースト・ジェネレーション』までと、つまり傑作と名高い『LOGAN/ローガン』も未見で、異端の『デッドプール』のシリーズ知識だけで挑んだが、それでも普通に楽しめたので混迷を極めるマルチバースに匙を投げず全ての作品を履修している熱心なファンは喜びのあまり失禁するに違いない!?。
さながら「デップーとウルヴィーと愉快な仲間たち~血と臓物と死体の山とサプライズを添えて~」って感じで、ひたすらディズニーや他のヒーローをおちょくり、驚きのカメオ出演者を使い捨てながら、それ以上に自分をクソミソに扱う究極の内輪ネタ?!。
これまで低予算(ハリウッド比)で、1作目に至っては自身のギャラを返上して取り組んだライアン・レイノルズへのご褒美であり、彼の重すぎるシリーズ愛をまざまざと見せ付けられて普通の人は「もういいよ…」となること請け合い(苦笑)。
期待されるサプライズゲストも引くくらい豪華で、その上で「第四の壁」を超えるデップーは「ギャラが高いからさっさと殺して」(意訳)とか言い放つのだからまた酷いww。
引退を撤回したヒュー・ジャックマンの筋肉モリモリマッチョマンだけど変態ではないウルヴァリンの雄姿も胸熱で、我らがデップーも終始ふざけながらも決めるところでは確りヒーローしてくれるのもホントずるい。
「これ怒りのデスロード?」とか「マンゴールド監督によろしく」などはぶっ込むのに、悪趣味な人体破壊グロ描写に「『ザ・ボーイズ』みたくもっとやれ!」とおちょくらない辺り、ストライキの影響(アドリブ禁止令)を感じなくもないが、持ち得る手玉を全て出し切った後にも先にも1回こっきりなライアン・レイノルズ渾身の「ぶちかまし」作品でした。