いまここにあるもの

OM-D遣いのBROMPTON乗り。そしてアニメや映画好きのオタクが管理する闇鍋ブログです。調子が悪いと文章が破綻します。旧ブログはこちらに移管しました→https://otaku4160.hatenablog.com

『機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ』(2021年)

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COVID-19の影響で二転三転し、ようやく日の目を見た『閃光のハサウェイ』。
思えば村瀬修功監督は前作『虐殺器官』でも制作会社の倒産という憂き目に遭っていますが、毎回そうした現場の混乱を感じさせないクオリティに仕上げてくるのは流石という他ありません。

ブライト・ノアの息子、ハサウェイ・ノアを主人公に描く『逆襲のシャア』のその先の物語。
三部作(予定)の1作目となる今回は「謎多き少女ギギ」と「切れ者連邦軍将校ケネス」との出会いを軸にアクションやMS戦を盛り込んだエモーショナルなドラマが展開。

主要スタッフに『ガンダムUC』の面々が揃っている事に加え、『カウボーイビバップ』の渡辺信一郎監督が絵コンテで参加するなどサンライズの総力戦とも言える布陣によって生み出された映像は劇場の巨大スクリーンでも見劣りしない圧倒的な情報密度を持っていて素晴らしいの一言。

先立って公開された冒頭のハイジャックシークエンスでも分かるように本作は実写的なカメラワークが多用されており、奇しくも同時期に制作・公開された『シン・エヴァ』が実写の方法論をアニメに持ち込んでいた事を考えると両作のシンクロは象徴的で興味深い。

同様にメカ表現も大部分がCGに置き換わっており、手描きロボット最後の砦とも言えるガンダムがCGになる事に拒否反応を示す人も多いとは思いますが、アクロバティックに展開する戦闘シーンを見ればそうなった事も納得できるのではないだろうか?。

逃げ惑う人々の視点で描いたMS同士の地上戦は『F91』のアップデートとも言える恐ろしさで、クライマックスに用意されたクスィーとペーネロペーの激突も短いながら重力下での高速戦闘の表現が秀逸で見応え満点。

市民を盾に使うマフティーとその市民を見捨てて攻撃する連邦、何年も先を見据えて行動を起こすハサウェイと今を生きる事で精一杯な人々の齟齬など、さまざまな「歪み」を感じさせながら第一部は終了。

エンドクレジット後に次回作のアナウンスが来るかと期待したのですが特に無かったので、続編はしばらく先になりそうですね。
まぁ区切りが良いところまでは進んでくれましたし、このクオリティを維持してくれるのであれば私はいくらでも待ちたいと思います。