いまここにあるもの

カメラとか自転車とかアニメとか映画なんかが好きなオタクが管理する闇鍋ブログです。調子が悪いと文章が破綻します。旧ブログはこちらに移管しました→https://otaku4160.hatenablog.com

『GODZILLA 決戦機動増殖都市』(2018年) -★★★☆☆-

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ネトフリに入ったので第一章以降、棚上げになっていた通称アニゴジ三部作を消化する。

生態データを分析し、僅かな装備でやっとの思いで倒したゴジラが実は亜種で、2万年もの間、生態系の頂点で成長を続けた始祖ゴジラが圧倒的な力を振るい主人公のハルオを再び絶望のどん底に叩き落としたところから始まる第二章。

かつて対ゴジラ兵器の切り札として作られ起動しないまま破壊されたかに思われたメカゴジラの登場がこの章のトピックスなのだが、その姿は「ナノメタル」と呼ばれるメカゴジラを構成する金属が増殖し都市を構築していたというもので度肝を抜かれる。
3Dプリンターの要領で武器や防壁を生成し、劣勢だった人類に勝利への希望がもたらされるのだが、資材と時間をやりくりしてゴジラに罠を仕掛けていく様子は、さながらストラテジーゲームのそれである。

こういった定石外しがある一方、モスラを崇める人類の末裔である「フツア」という種族や、その巫女である双子の少女との交流などシリーズお馴染みの要素もきちんと押さえていてニヤリとさせられる。

ハイライトであるゴジラ討伐作戦は前回のアップデートで、ぶっちゃけやってる事は規模が違うだけでほぼ同じなのだが、極限状態で起こる仲間同士の不協和音。
ゴジラに勝つ為には如何なる犠牲も払い、人間性すら捨てるべきなのか?という哲学的な問題に踏み込んでいく。

怪獣そっちのけで思想や信念がぶつかり合うのはゴジラというよりマクロスガンダム的で、この辺りが批判される要因なのかもしれないが、私としては第一章から順当にスケールアップしたアクション的な見せ場を含め大きな不満は感じなかった。