敵兵も泣いて逃げ出す伝説の老兵を怒らせたナチ共が地獄を見る、フィンランド発のバイオレンスアクション『SISU/シス 不死身の男』を鑑賞。
『ドント・ブリーズ』のスティーヴン・ラングを彷彿とさせるジジイが、愛犬を撃たれて『ジョン・ウィック』みたくブチ切れて、『ランボー/最後の戦場』ばりにクズどもを肉塊に変えていく、内容もクソもそれがすべての「ケンカを売った相手が殺戮マシーン」映画。
主人公は「死ぬつもりがないから死なない」という謎理論で不死身というオマケつきで、殺しても殺しても追い掛けてくる姿はもはやゾンビかターミネーターに片足を突っ込んでいるといっても過言ではない。
『ジュラシックワールド』で観たオイルで体臭を消すムーブだったり、『フューリー』にあった人間が生きたまま戦車に轢き殺される場面など、ハリウッド映画のあれこれを臆面もなく拝借する様はむしろ潔いまである。
牧歌的な風景の美しさ、戦争映画的ゴア描写、そしてバカバカしい程にチーターな主人公の無双っぷりを愛でる怪作でした。