大金を注ぎ込んだ話題作を量産するネトフリに対抗したいアマプラが『ジュラシック・ワールド』『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』のクリス・プラットを主演に制作したSF映画『トゥモロー・ウォー』を独占配信したので鑑賞。
狂暴な宇宙生物の攻撃によって滅亡寸前に追い込まれた未来からのSOSを受け、世界中から民間人を徴兵し未来の最前線に送り出して戦わせるって話。
この手のジャンルに多いのだが話の整合性など二の次で派手なアクションシーンだけ撮れれば良いというスタンスの作品が私は嫌いだ。
主人公のヒーロー性を強調する為に、その他大勢の登場人物をゴミのように殺す展開には吐き気すら覚える。
つまりこれは本当に酷い愚作である。
そもそもこの物語に登場する未来人は揃いも揃ってバカばっかで呆れてしまう。
滅亡寸前って割に航空戦力や武器は腐るほど余っていて、これで勝てないのはお前らの知能レベルの問題だろ?。
劣勢だから絨毯爆撃を仕掛ける。さっさと逃げろ!!
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地上部隊を投入する前に爆撃して敵の数を減らしとけ!!。
「敵のオスを殺せる毒があるの。効果はバツグンよ」(ドヤァ)
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攻撃を仕掛けてくるのはオスなんだから、さっさと使えや!!。
「捕獲したメスがオスを呼び寄せてる。殺そう!」「ダメよ!。メスに効果がある毒薬はこれ1本しかないの」
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いやいや普通に銃とか爆弾使えばいいだろ?。
メスを殺せば侵攻が止むかもしれないし、奪取されたらまた繁殖すんだからどの道ここで殺しておくべきなのになんだその判断?。バカか?。
そんなんだから、あんな本能で動くだけの宇宙生物に滅ぼされるんだよ!!。
ハッキリ言ってこんな未来人どもより、徴兵され手違いで数百メートル上空に転送され何十人も目の前で落下死させられた挙句、人食いモンスターの相手を強要されても文句の1つも言わないで、発狂も敵前逃亡もせず、最後の瞬間までトリガーに指を掛け戦おうとする民間人の皆々様の方がよっぽど立派でガッツがある。
(その中には『24 -TWENTY FOUR-』のクロエ・オブライエンの姿も!)
その後も薄っぺらい父と娘の慣れ合いを長々と見せ付けられた、最終的に世界中の叡智が結集しても誰一人思いつかなかった超初歩的な解決策を、主人公の妻と火山オタクの学生の助言であっさり解き明かすもんだから、私は言葉を失った。
冗談抜きで子供が書いた
「ぼくのかんがえたさいこうにかっこいいえすえふ」
でも原作にしたのかな?。
予告などから『オール・ユー・ニード・イズ・キル』っぽい作品かと思っていたが、ここで名前を出すのも申し訳なくなるレベルの駄作。
フィクションにリアリティを求めすぎるのは野暮だってのは重々承知しているが、これはそれ以前の問題。
今時アホみたいに長ったらしいタイトルのラノベだってもう少し説得力のあるプロット考えるっつーの!!。