日本ではwikiすら作られない程度の知名度ながら海外ではそれなりに話題となった『PROSPECT プロスペクト』がアマプラに来ていたので鑑賞。
時代設定が不明な未来のどっかの惑星で訳ありっぽい父娘が貴重らしい鉱物の採掘を請け負っているという導入部から幕を開けるこのSF作品。
軽快に流れる懐メロや、近未来的とは言い難いオンボロ宇宙船。
臍の緒のような管でバディと繋がる防護服などなど、レトロフューチャー好きには堪らないビジュアルのオンパレード。
徹底的に説明を廃し、登場人物の持ち物や会話の端々から読み取る演出も、ブロックバスターでは見られないインディペンデント映画らしい語り口で実に味わい深い。
売れっ子ペドロ・パスカルを除けば役者も監督も無名で低予算感ありありかつ、人によっては受け入れられないであろう「ストックホルム症候群」を絡めた終盤以降の展開など、刺さらない人にはサッパリ刺さらない作品なのだが、個人的には全体から漂う雰囲気含めかなり好みでした。
今のところ情報は無いけど、この監督の次回作にも期待したい。