離婚問題に端を発した真偽不明のスキャンダルで出演作を降板に追い込まれるなど今現在ジョニー・デップの二の舞を演じているアーミー・ハマー主演の『アローン』がアマプラでの無料配信期間が終了するとの事で鑑賞。
「荒野の真ん中で地雷を踏んで動けなくなった兵士」という設定から2014年のフランス映画『トラップ』と混同していたのだが、特にリメイクとかそういうのではないらしい。
序盤を除けばほぼワンシチュエーションで展開するこの作品。
ネタバレも何もこの手の映画は大体「あらゆる手段で脱出を試みるスリラー」か「極限状態で自分と向き合う自己啓発もの」の2パターンしかなく、本作の場合たまたま通り掛った謎の男が「一歩踏み出せ」「自由になれ」と告げた時点で「そういう作品ね」と合点が行ってしまった。
実際、手持ちの道具を駆使した砂漠でのサバイバル術といった見せ場がゼロで、早々にトランスし始めたのは露骨過ぎて笑ってしまった。
こういうのはもっと段階を踏んで描くべきではないのか?。
テレンス・マリックを意識したような意味深な回想。
そして繰り返し描写される主人公が一歩を踏み出すカット。
現実と空想が入り乱れ、結末すら曖昧にして「あなたはどう感じますか?」と問いかける意識高い系映画で、好きな人は好きなんだろうけど私の肌には合いませんでした。