いまここにあるもの

カメラとか自転車とかアニメとか映画なんかが好きなオタクが管理する闇鍋ブログです。調子が悪いと文章が破綻します。旧ブログはこちらに移管しました→https://otaku4160.hatenablog.com

『ボーダーライン:ソルジャーズ・デイ』(2018年) -★★★☆☆-

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正直ネトフリよりも映画の準新作タイトルが充実しているアマプラに『ボーダーライン』の続編「ソルジャーズ・デイ(デイ・オブ・ザ・ソルダード)」が来たので鑑賞。

何かとセンスが無いと批判される邦題だけど、この作品に関して言えば原題の「シカリオ(殺し屋 )」の方が「んん?」って感じなので「ボーダーライン」は良い改題だと思っております。

例によって前作でメガホンを取ったドゥニ・ヴィルヌーヴや主演のエミリー・ブラントが降板する続編あるあるで正直不安だったのですが、テーマはそのまま社会派から武闘派に転身しドンパチ増し増しスピンオフとして見応えあり。

冒頭から不法入国者の検挙に始まり、1カットで見せるショッピングモールでの自爆テロ、闇に紛れた特殊部隊の情報源の拘束とハードな映像を畳み掛ける。

ぶっちゃけ「小難しかった」1作目に対し、今回は麻薬カルテルの抗争を誘発し潰し合いをさせたい米国の思惑に利用されたボスの娘の悲運という分かり易い構造に簡略化。
それに合わせてベニチオ・デル・トロ演じる主人公のアレハンドロや、ジョシュ・ブローリン演じる汚れ仕事専門の軍人マットも善人の側面が強く打ち出されているのたが、犯罪者とは言えその家を無関係な家族もろとも爆撃したり、仇である麻薬王の妻や息子を問答無用で射殺した連中が、可愛い少女相手だとコロッと態度を変え上層部の命令を無視して守りに回る姿勢に矛盾を感じたのは私だけではないはず。
お前ら何時からフェミニストになったん?。

そんな感じでキャラクター造形に腑に落ちない点があるものの、渋々の渋なベニチオ・デル・トロの「アディオス撃ち(バンプファイア)」や、戦争映画さながらの荒野での襲撃シーンなど、適度にアクションも用意され最後まで楽しむことが出来ました。

殺したはずの相手がピンピンした姿で会いに来るラストのアレはホラー過ぎて笑ったけど、この続き作る気あるのかなぁ…。