去年暮れに発売され買い逃していた藤岡建機さんのイラスト・デザイン集の増刷版がアニメイトに置いてあったので入手した私です。
「コロコロコミック」ではなく「コミックボンボン」派だった私の青春の1ページである『メダロット』の派生マンガ『メダロッターりんたろう！』でその尖がった画風に衝撃を受けた事を昨日の事のように覚えておりますが、本書で初めて藤岡さんが脳失血で倒れ半身麻痺になり長らく創作活動から遠ざかっていた事を知りました。
寝たきり状態で利き手も使えなくなり生きる事を悲観していたという回顧には本当にびっくりしたのですが、担当のケアマネージャーさんとの出会いから広がった支援の輪によって一度は諦めた創作活動への情熱を取り戻し、地元で行われた個展、そしてこの書籍の発売へと繋がったという、あまりにも激動の内幕に更なる衝撃を受けた。
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病を患った事すら今ではプラスと捉え創作活動を続けていくという力強いメッセージは、同じような困難に直面している人々に向けた言葉でもあり、イラスト・デザイン集という枠を超えた意義を内包した一冊でした。
