いまここにあるもの

カメラとか自転車とかアニメとか映画なんかが好きなオタクが管理する闇鍋ブログです。調子が悪いと文章が破綻します。旧ブログはこちらに移管しました→https://otaku4160.hatenablog.com

『REBEL MOON パート1: 炎の子』(2023年) -★☆☆☆☆-

圧倒的なビジュアルセンスで観客の度肝を抜いた『300 〈スリーハンドレッド〉』や『ウォッチメン』で名を馳せるも、その後は『マン・オブ・スティール』を含めパッとしないザック・スナイダーが、『スター・ウォーズ』の派生タイトルとしてスタジオに売り込むもボツを喰らい、NETFLIXでオリジナル作品として仕上げた『REBEL MOON』の配信が始まったのでチェックする。

物語は武力によって全宇宙の支配を目論む帝国に虐げられた人々が、凄腕の用心棒を雇い自由の為に立ち上がる、そのまんま『七人の侍』。

偉大な古典をSF化するのはありがちだが(そもそも『スター・ウォーズ』の元ネタからして『隠し砦の三悪人』)、何か奇抜な設定がある訳でも、斬新な捻りがある訳でも、演出が飛び抜けて優れている訳でもない。

ビジュアルにしたって代り映えしないスペースオペラの焼き増しでしかなく、せっかくオリジナル作品として世に出したんだから、そこはジェームズ・ガンの『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』くらいぶっ飛んでも良かったのではないか?。

「様式美」というには苦し過ぎる、酒場のテーブル(どう見ても木製)で防がれるレーザー銃や、金属の棒で貫かれる宇宙船の窓ガラスといった頭の悪過ぎる描写、そしてワンパターンで必然性の無いスローモーションには本当にイライラされられた。
(真面目に全部のスローシーン等倍にしたら本編時間10分くらい切り詰められるだろ?)

キングスマン』の「義足のアサシン」で注目されたソフィア・ブテラ以下、出演者は国際色豊かで華があるのだが、肝心の映像・脚本が既視感を覆すだけの魅力を備えていない哀れなほどの凡作でした。

来年4月に後編の配信、更にゲームやコミックなどのメディアミックスも決定しているらしいが、この出来では先の展開はお察しだろう…(;一_一)