いまここにあるもの

カメラとか自転車とかアニメとか映画なんかが好きなオタクが管理する闇鍋ブログです。調子が悪いと文章が破綻します。旧ブログはこちらに移管しました→https://otaku4160.hatenablog.com

今更『Ghostwire: Tokyo』をクリアしたので感想を書く。

ハロウィンに初めた『Ghostwire: Tokyo』をのんびりクリアした私です。
時間が掛かったのは、そこまで高い頻度でプレイしなかったからで、ゲーム自体のボリュームがあった訳ではない。

私はサブクエなど割と寄り道したつもりだが、それでも総プレイ時間は十数時間と恐らくメインストーリーを集中的に進めたら、あっという間に終わったと思う。

怪現象によって無人と化し魑魅魍魎が跋扈するようになった渋谷を舞台に事故で幽霊と融合した主人公が謎の仮面集団に連れ去られた妹を助けに行くという物語なのだが、山も谷も捻りも無い一本調子なメインストーリーには悪い意味で驚かされた。

主要な登場人物は主人公とバディの幽霊、そして妹と、妹を拉致したヴィランくらいなのに、誰も彼もキャラクターが掘り下げられず私は最後まで感情移入できなかった。

特にヴィランの般若は「人類補完計画」よろしく死別した妻や娘と再会できる世界を作ろうとするのだが、言動がイっちゃってる傍迷惑なキ○ガイでしかなく悪役として魅力ゼロ。

あまりに三下臭が酷いので裏で糸を引くアトラス作品の神様的なラスボス(もしくは↑の『デススト』の巨人みたいな奴)が現れるだろうと期待したのだが、そのままエンドロールが流れてまたビックリ。

箱庭ゲーという性質上、サブクエなどの「寄り道」が醍醐味である事を差し引いても物足りないし、安易なハッピーエンドは嫌いという前置きをした上でラストは主人公が(本人たちは納得しているとはいえ)報われず故に達成感も乏しい。

各所で言われてるアクションパートも印を結んで攻撃するなど発想は面白いのに終始単調で、各パートに用意されたボスキャラも戦闘ギミックなどバリエーションが乏しく終盤は淡々と消化する作業と化してしまった。

本作で一番楽しかったのは渋谷周辺に東京のランドマークや名所を詰め込んだ良い意味で地理的な嘘を織り交ぜたマップであり、国内スタジオが作ったからこそ真に迫る東京「あるある」な風景を散策してスクショするのが私は何より面白かった。

現代日本を舞台に妖怪などを詰め込んだコンセプトは興味深く、やりようによっては幾らでも面白く出来る素養があったはずなのだが、何とも「勿体無い」作品でした。