いまここにあるもの

カメラとか自転車とかアニメとか映画なんかが好きなオタクが管理する闇鍋ブログです。調子が悪いと文章が破綻します。旧ブログはこちらに移管しました→https://otaku4160.hatenablog.com

『ドント・ブリーズ2』(2021年) -★☆☆☆☆-

先頃最新映像が公開された『アバター』の続編にもカムバックするらしい、みんな大好き大佐ことスティーヴン・ラングが最凶の盲目老人を演じスマッシュヒットを記録した『ドント・ブリーズ』(2016年)の続編を鑑賞。

前作はアイデアに満ちた野心的なスリラーで盲目を生かした演出を含め一級品でしたが、続編を作る必要性を感じたか?と問われればそんな事は1ミリも無いのに、儲かるならスタッフを挿げ替えてでも強引に制作するのが商業主義に塗れた今の映画業界である。

事実この続編、物語の半分以上の時間を費やし自分の娘を轢き殺した女を拉致監禁して子供を産ませてトントンにしようとしたイカレ爺さんをヒーローに仕立て上げる為の免罪符作りに勤しむのだから意味が分からない。

前作であんなに不敵で無敵だった「盲目の老人」は軍人崩れのゴロツキどもにボコボコにされ、ムツゴロウさん顔負けの動物愛を見せたかと思えば、知人女性の死に涙を流すなど、事あるごとに露骨な人間アピールをしてキャラ崩壊も甚だしい。

昨今の『ランボーシリーズ』よろしく死んで当然の人間のクズを敵として宛がい、『ジョン・ウィック』の展開を丸パクリし、悪党どもを血生臭くぶっ殺すことに勤しむ、オリジナリティのカケラも『ドント・ブリーズ』の続編である必然性も一切感じない、平々凡々なバイオレンス映画でした。