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『ミッション:インポッシブル/デッドレコニング PART ONE』(2023年) -★★☆☆☆-

ポスター画像

シリーズ当初の持ち回り制は何処へやら、5作目以降はクリストファー・マッカリー監督で固定となった『ミッション:インポッシブル』第7弾を観る。

パンデミックで膨れ上がった製作費や同時期公開のライバル作の多さから興行的に苦戦し、2部作という触れ込みでありながら本国ではタイトルから「PART ONE」が外されたいわく付きの本作。

物語は『攻殻機動隊』の「人形使い」よろしく政府が情報操作の為に作り出したAIが暴走し世界中のコンピューターを掌握する中、それをコントロールする「鍵」を手に入れ覇権を握ろうと国家・組織が争奪戦を繰り広げるというもの。

人間に取って代わる最強の諜報員としてAIを持ち出す辺り時事性よりもネタ切れ感の方が強いし、例によってトム・クルーズ本人によるスタントシーンを成立させる為に脚本が書かれているのも如何なものか?。

毎度の事ながら政府を出し抜く凄腕チームの割にプランBすら用意しない手際の悪さも今回は特に酷いし、列車の運転手が殺されてノーブレーキで暴走しているのに脱線しないどころか乗客が誰一人不審がらないなどツッコミどころも多過ぎる。

アブダビ空港でのかくれんぼ。ローマでのカーチェイスヴェネツィアでの取引シーンから、ノルウェーでの列車シークエンスと『007』に比べ観光地巡り感が露骨なのも首を捻るし、目玉のアクションもせっかく実写で撮影したのに背景をCGで弄り過ぎて実存感が消えチープになっているのは本末転倒という他ない。

本編より↑のメイキング映像の方がよっぽど迫力あるんだよなぁ…(;一_一)

トップガン マーヴェリック』でも上官だったチャールズ・パーネルが同じ様なポジションで出演していたり、『ジョーカー』でアーサーを追っていたシェー・ウィガムが本作ではイーサンを追うなど、映画好き向けのネタ配役には笑わせてもらったが、駄作のお約束である新キャラを追加し代わりに既存キャラを退場させる展開、そして2部作であるが故に微妙なラストなど、これまで以上に手詰まり感を強く感じる作品でした。

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