『君の名は。』の特大ヒットを考えれば「その監督の最新作」という触れ込みだけで一定数以上の客は呼べる約束された夏映画の大本命『天気の子』。
最初の「予報」では『言の葉の庭』のようなしっとりした物語を想像したのですが、第2弾では上がる挿入歌「グランドエスケープ」と共に制作発表時に監督が宣言したド直球なエンターテインメント感をビンビン感じます。
新海作品特有のモノローグによって垣間見えたストーリーは、雨が降り続ける東京で出会った不思議な少女と家出少年によるボーイミーツガール。
「100%の晴れ女」というワードが印象的ですが、ひとつひとつのセリフを鑑みるに「晴れの日は気分よく。雨の日は憂鬱」という天気のよる気持ちの浮き沈みを視覚的・ドラマ的に膨らませたような作品ということでしょうか?。
終盤の不穏なパートは「俺はただ、もう一度あの人に逢いたいんだ!!」というセリフや、主人公が走る映像など『君の名は。』との既視感が半端ないのですが、摂理に反し天候を変えたことで主人公たちが何らかの罰を受けるという展開だろうか?。
『クロスロード』から引き続き今回もキャラクターデザインは『とらドラ!』『あの花』『ここさけ』の田中将賀さんが担当しているものの、例によって作画監督が違うので今回もあんま氏の絵柄は残ってませんね。
それにしても泣きボクロのあるお姉さんから滲み出るエロさにビックリ。
『君の名は。』の奥寺先輩といい、『言の葉の庭』の雪野先生といい、新海作品のお姉さんキャラはいちいちツボでホント困る。
CVは『君の名は。』以上に顔出しメインの役者さんを多用していますが、予報を見る限り聞くに堪えない人はいないし、むしろ小栗くんなんかはかなり嵌っていて『シャンバラを征く者』からの進歩を感じます(笑)。
しかし、このメンツの中に1人紛れ込んだ梶裕貴くんの疎外感が半端ないなぁ…。