エディ・マーフィーの当たり役なのに大コケした3作目を最後に長らく制作されなかった『ビバリーヒルズ・コップ』シリーズの最新作が30年の時を経て、まさかのネトフリ映画として復活したので鑑賞。
幼少期テレビで盛んに洋画が放送されていた頃に過去作も観ていたはずなのだが内容は完全に忘却しており、ほぼ初見の感覚で挑んだが、お馴染みのBGMから始まるところを含めトム・クルーズの『トップガン マーヴェリック』を意識しているのは明らか。
あちらさんほどお金を掛けた壮大なシーンはないものの、実際に市街地でヘリを飛ばすなど本物のアクションに拘っており、はみだし刑事vs汚職警官という手垢のついたストーリーもエディ・マーフィーの軽妙なトークで持って中弛みしない。
『あぶない刑事』など長寿シリーズ鉄板の「娘ネタ」や、ジョセフ・ゴードン=レヴィットやケヴィン・ベーコンといった新顔よりも、過去作の登場人物が一堂に会して大暴れする大同窓会に重点が置かれているのもシリーズファンなら嬉しいに違いない。
懐古的と言われればそれまでだが若い視聴者にはそれがむしろ新鮮に映るだろうし、昨今のポリコレを笑い飛ばすスタンスもエンタメとしては健全に感じられた。