人気原作を映像化して手堅く稼ぐ昨今の潮流で制作された同名人気ゲームの実写化作品『アンチャーテッド』がアマプラ入りしたので鑑賞。
wikiによれば企画段階から数多の監督が降板を繰り返し最終的に『ゾンビランド』のルーベン・フライシャーがメガホンを取ったらしいが、主演に原作のイケオジ要素なんて微塵も感じさせない若手のトム・ホランドを起用したところを含め、同じソニピの「ソニーズ・スパイダーマン・ユニバース」の布陣を使って形にした感が否めない。
隠された財宝を手にすべく世界を股にかける物語はトレジャーハント物の王道と言えば聞こえは良いが『インディ・ジョーンズ』『トゥームレイダー』『ナショナル・トレジャー』といった同ジャンルの過去作と差別化が出来ているとは言い難く、直近のネトフリ映画『レッド・ノーティス』なんかと比べても出演者の豪華さやアクションなどのスケール面で見劣りしている。
時代設定を現代としながら、謎解きは専門家でなくても分かるようなチープなモノばかりだし、人々が行き交う都市の数メートル下に未発見の重要遺跡があったり、衛星から丸分かりの位置に財宝をドッサリ詰んだ帆船が放置されているなど、疑問符だらけで冒険活劇のワクワク感を味わうどころではない。
何よりギャラかスケジュールの問題としか思えないアントニオ・バンデラスの無駄使いには心の底からガッカリさせられた。
こういうジャンルが未体験な人やトム・ホランド好き。
あるいはゲーム版の知識があれば散りばめられた原作要素で楽しめるのだろうが、そうじゃなければ別段印象に残らない凡作でした。