いまここにあるもの

カメラとか自転車とかアニメとか映画なんかが好きなオタクが管理する闇鍋ブログです。調子が悪いと文章が破綻します。旧ブログはこちらに移管しました→https://otaku4160.hatenablog.com

『HUMAN LOST 人間失格』(2019年) -★☆☆☆☆-

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「恥の多い生涯を送って来ました」の一節で知られる太宰治の『人間失格』をSFダークヒーロー物に大胆アレンジした『HUMAN LOST 人間失格』をアマプラで鑑賞。

知識としては知っていても原作をきちんと読んだことがないので、改変の是非を語る事は出来ないのだが、登場人物の造形や掘り下げ、世界観の作り込みを含め終始ダイジェスト感が強く、ダークヒーロー物として割り切って観てもラストバトルの盛り上がりやクライマックスのカタルシスが圧倒的に弱い。

スタッフ&キャストは『PSYCHO-PASS サイコパス』や『GODZILLA』のメンバーがそのままスライドしており、特にメインキャスト3人の配置はゴジラのまんまで既視感しかなく、描かれる未来像や変身後のデザインといったビジュアルイメージも目新しさ皆無。

描きたいテーマや言わんとしている事は分かるのだが、冒頭部分は完全に『AKIRA』の劣化コピーだし、古典をSFにアレンジするというアプローチで言えば、かつてGONZOが制作した『巌窟王』のように、きちんと時間を掛けテレビシリーズとしてやった方が良かったのではないだろうか?。