『ワイルド・スピード』の生みの親であるロブ・コーエンが監督しているからという映画通にしか伝わらない一発ネタ邦題の『ワイルド・ストーム』がアマプラに来ていたので鑑賞。
超巨大ハリケーンの接近に乗じて政府の金庫から6億ドルをせしめようとする武装集団の計画に巻き込まれた財務省の女性エージェントと、たまたま居合わせた気象学者の弟と修理工の兄が災害で無人となった町で犯罪に立ち向かう、1998年の洪水強盗映画の秀作『フラッド』の親類みたいな作品。
しかしその出来は月とスッポン。
そこそこ話題作に出演しているキャストが演じる登場人物は皆一様に薄っぺらく、時代錯誤かつ新鮮味の欠片も無いC級展開がダラダラ続き本国で大コケしたのも納得。
とにかく武装集団のお粗末極まりない計画や手際の悪さにイライラさせられっぱなしで、せっかくの「バットモービル」もどきも殆ど活躍しないポスター&予告詐欺。
『ワイルド・スピード』で印象的だった巨大トレーラーも頭数だけ揃えて一直線の道を走らせただけという芸の無さで、ハリケーンに死神の顔が浮かべる極め付けの謎演出を含め、ロブ・コーエンの才能の廃れっぷりが悲しくなりました。
昔は予算控えめで面白い作品を撮っていたのになぁ…