いまここにあるもの

カメラとか自転車とかアニメとか映画なんかが好きなオタクが管理する闇鍋ブログです。調子が悪いと文章が破綻します。旧ブログはこちらに移管しました→https://otaku4160.hatenablog.com

『デス・ウィッシュ』(2018年) -★★☆☆☆-

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キレッキレのスプラッター映画『ホステル』で名を馳せ、最近はまさかのファミリー映画にまで進出したイーライ・ロス監督がチャールズ・ブロンソン主演の『狼よさらば』をブルース・ウィリス主演でリメイクした『デス・ウィッシュ』を鑑賞。

心優しき善良な模範市民が愛する妻を殺され娘を病院送りにされた事から自ら銃を手に街に巣食う悪党どもに制裁を加えるリベンジムービーの古典な訳だけど、殺した悪党の数が軽く100を超えているジョン・マクレーンの中の人が今更、復讐に走る男を演じたところで何の面白みがあるのかという疑問。

『96時間』リーアム・ニーソンや、『キングスマン』のコリン・ファースのように演技派で売っていれば意外性もあっただろうが、犯罪者を蜂の巣にするブルース・ウィリスなんてもはや業界の共通認識だろ?。

YouTubeで銃の整備方法を勉強したり、SNSで悪党をぶっ殺す姿が拡散してヒーローになったりと時代に則した脚色から、米国が銃規制に動けない実情や私刑は善か悪かといった問題を盛り込んで社会派展開に持っていくのかと思いきや、最後は暴力で全部解決無罪放免ハッピーエンドで深みなんてありゃしない。

痛々しい拷問や頭蓋骨から脳みそポロリするイーライ・ロス印の悪趣味描写や、あのブルース・ウィリスが銃のスライドで怪我をする姿は新鮮だったけど、観終わった後に他の主演作と混ざって埋もれる程度の印象しか残らない作品でした。