大作不振が続く中、堅実なヒットで続編の制作にもGOサインが出たドゥニ・ヴィルヌーヴ監督の『デューン 砂の惑星 PART2』を観る。
一作目は砂の惑星の文化や生態など世界観の描写は凄かったが、物語的にはRPGで最初の街を出たところで終わったようなもんで、著名人の絶賛コメントに騙された気分になったが今回は最初からアクセル全開で満足度高し。
イケメン過ぎるティモシー・シャラメ演じる主人公が反乱軍の中で成り上がり、女戦士とロマンスを演じ、未来視の力でジャイアントキリングをかまし、奪われた地位を取り戻す盛り上がりしかない展開の連続で、アクションシーンも豊富なら、みんな大好きサンドワームも大きいのから小さいのまで大量投入で前作で抑えた反動が一気に出た感じ。
ただハルコンネン一族内の権力問題や、皇帝を含む各貴族たちの策謀など、サイドストーリーは正直詰め込み過ぎで、あんな強キャラ感を出していた主人公のライバル的存在をあっさり退場させたのも拍子抜け。
愛する人が死ぬ未来を回避したい主人公のもがきとか、政略結婚で生じる三角関係の匂わせとか、信仰を利用して人心掌握するヤベェ身内が醸し出すラスボス感など、果たして第3弾で綺麗にまとめることが出来るだろうか?。