いまここにあるもの

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『ANNA/アナ』(2019年) -★★☆☆☆-

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リュック・ベッソンが何度目か分からない「女殺し屋」ネタでこしらえた最新作『ANNA/アナ』を鑑賞。
同監督お馴染みのありふれた題材という事で評価はサッパリかつ、興行的にも失敗に終わったので期待していなかったが、意外などんでん返しもあって個人的にはなかなか楽しめた。

序盤こそテンプレ展開でやや怠いものの、流石に「黒幕のアジトに乗り込んで皆殺しにするクライマックス」はマンネリと気付いたのか、中盤以降はこれまでの単純明快なベッソン脚本とは一線を画す「騙し合い」が主題になって驚かされる。

時代背景や諜報機関の暗躍を描いた『アトミック・ブロンド』の二番煎じ感は否めないが主演のサシャ・ルスはアクションなど健闘しているし、見事な間男っぷりを見せるルーク・エヴァンスキリアン・マーフィーや、ビッグママなヘレン・ミレンなど脇を固める出演陣も良い味を出していた。

主人公がキレ者という割に無駄な殺しをし過ぎたり、同性愛描写を入れておきながら最後に彼女の事を忘却するなど、ベッソンらしい詰めの甘さも目立ったが、期待値が低かった分、意外な拾い物感のある作品でした。