43歳の若さでこの世を去ったチャドウィック・ボーズマン最後の主演作『21ブリッジ』がネトフリに上がっていたので鑑賞。
警官7名が射殺された強盗事件解決の為、夜明けまでの期限付きでマンハッタン島を完全封鎖し犯人逮捕に挑むタイムリミットサスペンス。
タイトルにもなっている21本の橋や地下鉄など犯人の逃走経路を完全に封鎖し、仲間の仇討ちに燃える警官で街中を埋め尽くす物量作戦は、青島刑事もビックリなスケール感で、さながら警察版『マーシャル・ロー』(1998年)といったところ。
本編は一晩の出来事とあってスピーディーに展開し、登場人物のバックボーンなども会話の端々に忍ばせるなど工夫を凝らしコンパクトに纏めている。
しかし嵌められたチンピラに不審な動きをする警察、次々と消される重要参考人と来ればオチは大体想像が付くし、時代の寵児であるチャドウィック・ボーズマンが主演の割に最終解決手段が力に頼った前時代的な物なのは如何なものか?。
伏線があったとは言えあの状況なら『交渉人』(1998年)のようにスマートにやれただろうし、今の時代に向けたメッセージ性を含めた幕引きには出来なかったのだろうか?。