所詮素人なんでボロクソ言いたくないのですが『富豪刑事 Balance:UNLIMITED』の後半の展開が余りにも酷過ぎて、本当は他作品と一緒に感想を纏めるつもりだったのに溜まったフラストレーションをぶつけたら長文になってしまったので別枠でアップする。
OPはスルメ曲だし菅野祐悟さんのBGMも格好良くて4話の無一文になった神戸との「カルチャーギャップ回」までは楽しめたのですが、物語が過去の事件に言及した途端、陰謀だ暗殺だ新エネルギーだと大風呂敷を広げ出し何もかもが陳腐化。
こういう作品てギャグみたいな主人公の設定以外はリアルさを維持しないと破綻するのに、世界観まで薄っぺらくしたら、それは単に「頭の悪い作品」でしかないと何故分からない?。
パニックルームの鍵が複製されていた5話から嫌な予感はしたが、敵も味方もバカばっかりだった9~10話の貨物船での攻防でそれは確信に変わりました。
真面目な話、平田広明さんの無駄使いでしかなかった敵のイケオジも腐女子に媚びる為だけに出したろ?。
楽しみにしていたギズモードが監修したガジェット類も何の捻りの無い機能とビジュアルで魅力なんてこれっぽっちもありゃしない。
「仮想世界発生装置」にしても「サイコロ型の発信機」にしても「子機内蔵ドローン」にしても「謎技術の変身スーツ」にしても、こんなん誰でも思いつくわ!。
上級国民様がプルトニウムに変わる力を愚民から守るため公表しようとした関係者を殺してましたって真相も「はぁ?」って感じだし、加藤が誤ってボタンを押して情報をリークするオチもカタルシスゼロで拍子抜け。
というか加藤が「新旧の毛利小五郎(中の人的に)」を瞬殺した殺し屋執事を手負いとはいえ銃を向けられ足を撃たれた状態から組み伏せるのがもう「そうはならんやろ!」状態で直視できなかった。
キーパーソンかに思われた「ヒュスク」も結局この作品の「ドラえもん」でしかなく、AIの割に自主性皆無で主人にへーこらするだけとか、こんな事なら「裏でヒュスクが全て操ってました」という手垢の付いたSF展開の方がまだ盛り上がったと思わざるを得ません。
私は原作未読で、どの程度アレンジしてるか分かりませんが、こんな体たらくで筒井康隆さんはお怒りにならないだうか?。
COVID-19で製作スケジュールがぐちゃぐちゃになった点は同情しますが、稚拙な脚本や描写の数々はそれ以前の問題でしょう…(−_−;)