いまここにあるもの

カメラとか自転車とかアニメとか映画なんかが好きなオタクが管理する闇鍋ブログです。調子が悪いと文章が破綻します。旧ブログはこちらに移管しました→https://otaku4160.hatenablog.com

『泣きたい私は猫をかぶる』(2020年) -★★★☆☆-

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当初、映画館での上映計画があったもののCOVID-19の所為でNETFLIX独占配信と相成った『泣きたい私は猫をかぶる』を鑑賞。

複雑な家庭環境の反動から学校では常に明るくムードメーカーとして振る舞い、クラスメイトから煙たがられている少女が、素直に言葉に出来ないクラスメイトへの想いを猫になって叶えようとする青春ドラマ。

絵柄だけだと子供向けな印象を受けますが、ドロドロした家庭環境や、主人公が抱える鬱屈とした感情、そして「無限大謎人間」というネーミングセンスなど、確り岡田磨里脚本で大人が観ても共感できる部分が多々あります。

そもそも猫に変身する為に「仮面を被る」というのが「自分を偽る」事のメタファーであり、登場人物の多くが本心を隠したお面を張り付けて周囲の人間と接しているなど、実は結構深い話だったりしなくもない。

しかしそこは大ベテランの佐藤順一さんが連盟で監督をしているだけあって小難しくなり過ぎないよう調整されており、愛知県常滑市を舞台にしたたまゆらライクなご当地アニメとしても秀逸なら、ジブリ的な「猫たちの世界」というファンタジー要素もあって満足度高し。

配役に関しては主人公をノンプロの志田未来さんが担当しているのですが、ジブリ作品での経験が生きたのか全くこれっぽっちも違和感のない堂々たる演技で一切の心配無用。
むしろ人気YouTuberな花江夏樹くんを始めとするプロの声優さん達の方が他作品のキャラがチラついて違和感があるかもしれません(苦笑)。