いまここにあるもの

カメラとか自転車とかアニメとか映画なんかが好きなオタクが管理する闇鍋ブログです。調子が悪いと文章が破綻します。旧ブログはこちらに移管しました→https://otaku4160.hatenablog.com

『トレイン・ミッション』(2018年) -★★☆☆☆-

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『アンノウン』『フライト・ゲーム』『ラン・オール・ナイト』に続いてジャウム・コレット=セラ監督とリーアム・ニーソンがタッグを組んだ『トレイン・ミッション』を鑑賞。

定年目前で勤めていた保険会社をクビになった元警官が通勤電車の中で謎の女に多額の報酬と引き換えに乗り合わせた乗客の中からある人物を探し出すゲームを持ち掛けられズブズブと陰謀に巻き込まれていく話。

ぶっちゃけ、やってる事は『フライト・ゲーム』をアレンジして舞台を列車に移しただけだし、どっかで見たような導入部から、お約束の陰謀・犯人・ストックホルム症候群な団結感と既視感on既視感しかない展開でオリジナリティは皆無。
人質になっていた家族周りの処理の雑さもさることながら、あれだけの事が出来る組織でああいう仕掛けを前もって施していたなら何で最初から事故に見せかけて纏めて殺さなかったんだよという根本的な疑問も拭えない。

ヴェラ・ファーミガパトリック・ウィルソンサム・ニールなど地味に豪華な脇役を配しているが、それ故に「裏切り者」が最初の段階で分かってしまうのも大問題。

コンパクトな本編時間に手堅い密室劇プロット、ワンカット風に編集したカメラワークやアクションなど取り敢えず退屈することはないのだが、人の良いおっちゃんや、フラグを回収した乗務員など、彼らの犠牲を誰一人顧みず笑ってハッピーエンドに仕立てるハリウッド映画の悪癖は癇に障るし、あの状況でリーアム・ニーソンだけ主人公補整で都合よく生還する強引さは最早ギャグでしかなかった。