いまここにあるもの

カメラとか自転車とかアニメとか映画なんかが好きなオタクが管理する闇鍋ブログです。調子が悪いと文章が破綻します。旧ブログはこちらに移管しました→https://otaku4160.hatenablog.com

『未来のミライ』(2018年)

f:id:otaku4160:20190712223728j:plain

ポスト宮崎駿を担う存在かと思いきや題材が偏り過ぎてここ数年はマンネリ気味な細田守監督の『未来のミライ』が金ローで放送されたので鑑賞。
サマーウォーズ』の「親類」、『おおかみこどもの雨と雪』の「子育て」、『バケモノの子』の「親子」と来て、本作の「兄妹」とまぁそういう「家族ネタ」が続いており、私自身『おおかみこどもの雨と雪』を映画館まで観に行って「もうこの監督のターゲット層に自分は入ってないな」と感じ距離を置くようになってしまいました。

序盤は妹が出来てチヤホヤされなくなった将来有望な鉄オタな兄の悲哀と、専業主夫になった旦那の奮闘が30分近く描かれるのだが、執拗に繰り返される子供特有の癇癪とか「お兄ちゃんなんだから」という大人の押しつけを観せられて楽しめる人がいるのだろうか?。

んで未来から大きくなった妹がやってきてようやく物語が動き出すかと思いきや、やったことは婚期が遅れるからとお雛様のお片付けコントを繰り広げたくらい。
そもそもこの映画は主人公がどういう理屈か分からんがご先祖様の記憶を追体験し、現実世界で勝手に成長していくという筋書きで、ぶっちゃけキービジュアルに描かれた妹は大して活躍しない酷いタイトル詐欺である。

最終的に現在過去未来、連綿と続く家族の繋がりの尊さを4歳児に諭すという、なかなかどうしてぶっ飛んだ話なのだが、正直こういう題材なら『クレヨンしんちゃん』の方が百万倍上手く料理していると言わざるを得ない。
海外の映画祭では割と好評だったらしいが、ああいうところの人間には刺さるものがあったのだろうか?。

取り敢えず有象無象の超豪華声優(素人)が束になっても敵わない、本渡楓ちゃんの完璧な赤ん坊演技が素晴らしかったです。